文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

吉村達也『時の森殺人事件5』

吉村達也

『時の森殺人事件5』 中公文庫

 

吉村達也の『時の森殺人事件5』を読了しました。大きく広がっていく物語の構想は、コンパクトにまとまったミステリー作品を期待する人にとっては不評なのかもしれませんが、今ならばその狙いも含めて面白く感じられます。ここで設定されている事件の「動機」は極めて現代的だとすら思いますし、むしろ現在の地点から本書を読むとピンと来ない部分もあるのかもしれません。今の若い人が本書を読んでどのように感じるのかは気になるところではあります。

 

【満足度】★★★☆☆