文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

吉村達也『血洗島の惨劇』

吉村達也

『血洗島の惨劇』 徳間文庫

 

吉村達也の『血洗島の惨劇』を読了しました。舞台はついに「島」ですらなくなった「惨劇の島」三部作の最終作となります。この「三部作」については、渋沢栄一のように共通したモチーフもあることはあるのですが、シリーズ全体を通じたテーマのようなものも感じられず、一体どうしてしまったのだろうという思いも浮かんできます。それでいて、個人的にはそれなりに面白く読むことはできたのが不思議なところではあります。同じ感想の繰り返しですが、作者が描きたいことが変わってきたということなのでしょう。

 

【満足度】★★