文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

『疎外と叛逆 ガルシア・マルケスとバルガス・ジョサの対話』

寺尾隆吉訳

『疎外と叛逆 ガルシア・マルケスとバルガス・ジョサの対話』 水声社

 

『疎外と叛逆 ガルシア・マルケスとバルガス・ジョサの対話』を読了しました。本書は、20世紀のラテンアメリカ文学を代表する作家であるガルシア・マルケスとバルガス=リョサ(この表記の方が馴染みがあるのでこう書きます)の対談、そしてバルガス=リョサによって書かれたガルシア・マルケス論(「論」というにはいささか簡単なものではなりますが)、そして『都会と犬ども』を書き上げて、今まさに『緑の家』を執筆中の若きバルガス・リョサへのインタビューから構成されています。

 

これらの対談や評論、インタビューを読んで感じたのは、無垢であると表現したくなるようなバルガス=リョサの文学に対する信望のようなもので、自分を韜晦にベールでまとってみせるガルシア・マルケスの姿とは対照的に映るのでした。

 

【満足度】★★★☆☆