トルストイ 藤沼貴訳
『少年時代』 岩波文庫
トルストイ(1828-1910)の『少年時代』を読了しました。『幼年時代』に続いて描かれた自伝的小説で、前作に続く時系列のなかで少年の内的生活と周囲の観察を軸にした描写が展開されています。後年と変わらぬ緻密で繊細な描写です。
訳者による解説がまさに言い得て妙というか、それを読んでしまうと語るべき感想が失われてしまうような気もします。続く作品である『青年時代』もいつか読んでみようと思うのですが、藤沼氏の翻訳は刊行されていないのでしょうか。
【満足度】★★★☆☆