『卵を産めない郭公』 新潮文庫
ジョン・ニコルズ(1940-)の『卵を産めない郭公』を読了しました。以前にハヤカワ文庫から『くちづけ』というタイトルで翻訳された作品で、このたびは村上柴田翻訳堂の一冊として村上氏による翻訳で刊行されました。いわゆる青春小説なのですが、その時代背景や文学的影響関係については、本書の末尾に収録された村上氏と柴田氏による対談において言及されています。
プーキーという人物に、現代性を感じると同時に、時代性も感じてしまうところが本書の魅力の中核をなしていると思うのですが、もう少し若い頃に読んでいればまた感じ方も変わっていたのかもしれません。
【満足度】★★★☆☆