文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

『ヘンリー・ジェイムズ作品集2 ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中』

大西昭男 多田敏男 川西進 青木次生 訳

ヘンリー・ジェイムズ作品集2 ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中』 国書刊行会

 

ヘンリー・ジェイムズ作品集2 ポイントンの蒐集品 メイジーの知ったこと 檻の中』を読了しました。収録作品のうち「ポイントンの蒐集品」は中編作品、「メイジーの知ったこと」は長編作品、「檻の中」は短編作品という扱いになるようですが、いずれも必要以上に長いと感じられてしまうのは、本書の解説でも散々指摘されていることなのですがヘンリー・ジェイムズという作家のひとつの特質ということなのでしょう。

 

もう少しコンパクトにまとまっていれば、「メイジーの知ったこと」のスリリングな展開や「ポイントンの蒐集品」の“操り”の構図などにもっと面白みを感じられたのだと思うのですが、私自身の感想としても各作品は少し冗長に感じられてしまって、この長さを生じさせている部分に魅力を感じられないとすれば、ジェイムズ作品を楽しむことも少し難しいのではないかと感じられてしまうのでした。

 

【満足度】★★★☆☆