『ギャングエイジ』 PHP文芸文庫
川端裕人の『ギャングエイジ』を読了しました。小学校を舞台に新米教師の瑞々しい苦闘を描いた小説です。PTAに関する著作も上梓している作者のことで、よくよく学校現場を取材して書いたのだろうということがよく感じられる絶妙にリアルな作品になっています。
それでいてフィクションへの話の寄せ方にも技巧が感じられ、いささかご都合主義に感じられる展開部分も含めて、作者の小説の味になっていると思います。作者が描く子どもの姿は魅力的で、作者の小説でしか得がたいものではないかと思います。
【満足度】★★★★☆