宗田理『ぼくらの大脱走』

宗田理

『ぼくらの大脱走』　角川文庫

宗田理の『ぼくらの大脱走』を読了しました。「ぼくら」を主人公とするシリーズもいわゆる「高校編」に突入して、現実の事件をモチーフにしながらも絶妙にファンタジックな設定のもとで、仲間を助けるためのぼくらの冒険が描かれています。作者の作品を読むと、ジュブナイル（ヤングアダルトという言い方の方が適切なのでしょうか）を書く上で押さえておくべき勘所といったものが、それが何なのかは分からないにせよ、実際にあるのだと感じられて、不思議な気分にさせられます。

【満足度】★★★☆☆