文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ジャック・リッチー『クライム・マシン』

ジャック・リッチー 好野理恵訳

『クライム・マシン』 河出文庫

 

ジャック・リッチー(1922-1983)の『クライム・マシン』を読了しました。短篇ミステリの名手という呼び名に違わない優れた短篇ミステリーが多数収録された作品集です。巻頭に掲げられた表題作と「ルーレット必勝法」を読み終わる頃には、本格ミステリーとしての切れ味にすっかり感心させられていて、その後もドキリとさせられる読み味の小説が続きます。

 

本書は「晶文社ミステリ」として単行本が刊行されたのち、河出書房新社で文庫化される際にいくつかの作品が収録外となっているようです(代わりに新たに収録された作品もあるようですが)。それらの作品は『カーデュラ探偵社』として同じく河出文庫に入っているようで、そちらも読んでみたいと思います。

 

【満足度】★★★★☆