文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ディケンズ『クリスマス・キャロル』

ディケンズ 池央耿

クリスマス・キャロル』 光文社古典新訳文庫

 

ディケンズ(1812-1870)の『クリスマス・キャロル』を読了しました。随分と昔に読んだのは新潮文庫の翻訳で、古めかしい装丁が懐かしく思い出されるのですが、21世紀になってからの新訳で、クリスマス時期に少し遅れたタイミングでこのたび読み直しを行うこととなりました。

 

過去と現在と未来におけるクリスマスの亡霊との邂逅を通じて、吝嗇家として知られていたスクルージは、まさに「クリスマスの精神」を体現する人物に生まれ変わることになるのですが、その祝祭性を読書においても味わうためには、やはり本書はクリスマスシーズンに読むべきであったと少しだけ後悔を覚えています。

 

【満足度】★★★☆☆