スティーヴン・キング(1947-)の『ゴールデンボーイ』を読了しました。『スタンド・バイ・ミー』との二分冊で出版された“Different Seasons”の「春夏編」に当たる作品で、「刑務所のリタ・ヘイワース」と表題作の「ゴールデンボーイ」が収録されています。
前者は映画「ショーシャンクの空に」の原作で、中篇という位置づけの作品ながらも読み応えのある一作になっています。キングのストーリーテリングのうまさはさすがというか、感動的な結末までの筆の運びにただ驚かされます。「ゴールデンボーイ」はナチの戦犯である老人と少年との間に築かれる歪な共生関係を描いた作品で、この気持ち悪さもキングの持ち味なのだと思います。
【満足度】★★★☆☆