文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

宮部みゆき『龍は眠る』

宮部みゆき

『龍は眠る』 新潮文庫

 

宮部みゆきの『龍は眠る』を読了しました。印象的な嵐のシーンから始まって、その後も読者の興味を惹きながら複合的に展開していくプロットと、作者らしい人物造形が光る適度にクセのある登場人物たちの間で交わされる会話(今の視点からは、いささか古めかしく感じる部分もありますが)も含めて、良質のエンターテインメント作品です。作者がスティーヴン・キングの作品を意識しているということが、なぜだかありありと感じられる小説でもありました。

 

【満足度】★★