島田荘司『Ｙの構図』

島田荘司

『Ｙの構図』　光文社文庫

島田荘司の『Ｙの構図』を読了しました。本書をあらためて読み返してみて感じたのはその異色ぶりというか、本書の結末は作者の作品群の中にあってかなり特異なものになっていると思います。作者が本書の主題を扱う手並みはあまり優れたものにはなっていないような気がして、そのことが作品全体のトーンを決定付けているような気がします。その異色ぶり自体を楽しむことはできたのですが。

【満足度】★★★☆☆