文学・会議

海外文学を中心に、読書の備忘録です。

ウラジーミル・ソローキン『23000』

ウラジーミル・ソローキン 松下隆志訳

『23000』 河出書房新社

 

ウラジーミル・ソローキン(1955-)の『23000』を読了しました。『氷』と『ブロの道』に続く三部作の掉尾を飾る作品で、23000人の仲間を集めた兄弟団(カルト集団)たちの結集と、カルト集団によって「肉機械」と呼称され理不尽に傷付けられる一般の人々との対立を軸として物語が展開されています。前作や前々作の読書のときもそうだったのですが、個人的には作品にのめり込むことはできず、どこか冷めた目線での読書となりました。

 

何とか読み終えることはできたのですが、本三部作が持つといわれる魅力の一端に触れることは叶わないままとなりました。いつか読み返すことがあれば、そのときはまた違った感想を持つのでしょうか。

 

【満足度】★★☆☆☆